2010年06月16日

【医薬最前線】伸びる後発薬 大手も食指(産経新聞)

 日本の後発医薬品(ジェネリック)市場の“異変”を象徴する光景だった。6月12、13日、さいたま市であった「第4回 日本ジェネリック医薬品学会」。シンポジウムやセミナー会場には立ち見が出た。参加者は初の1千人を超えた。国内外の大手新薬メーカーのマーケティング担当者の姿が目立った点でも、従来とは様子が違った。

  [表で見る]各国の後発医薬品の使用率

 新薬の特許切れ後に、他社が同じ構造の薬をつくるのが後発医薬品。開発コストがほとんどかからず、価格は先発医薬品の7割以下に抑えられる。

 膨らむ医療費を抑えたい政府にとって、後発医薬品への期待は高い。しかし、日本人は新薬メーカーのブランド性を重視する傾向があることなどから、国内普及率(数量ベース)は約20%。60%以上の米国や英国とは開きがある。

 厚生労働省は、2012(平成24)年度までに普及率を30%にまで引き上げる方針を掲げ、後発医薬品を多く処方する薬局の診療報酬を優遇するなど政策的支援に乗り出した。

 後発医薬品は、従来、比較的規模の小さなメーカーが多く参入していた。だが、政策上の後押しが効いて、大手製薬企業が高い関心を寄せ始めた。

 さいたま市での学会。“異変”にはそんな事情がある。

 国内3位の第一三共は4月、後発薬事業に乗り出した。異業種の富士フイルムも製薬会社を設立し、4月から後発薬約180品目を発売した。

 海外勢では5月、仏製薬最大手のサノフィ・アベンティスと国内後発薬最大手の日医工が、後発薬事業のための合弁会社設立を発表。世界最大手、米ファイザーも11年以降の日本の後発医薬品市場参入を表明した。

 大手を相次いで後発医薬品市場に参入させる背景にあるのが「2010年問題」だ。自社の主力製薬品が次々と特許切れを迎え、新たな収益源として後発医薬品に目を付けたのだ。

 第一三共とファイザーは他社の後発医薬品と自社の特許切れの先発医薬品を扱う。ファイザー日本法人の松森浩士エスタブリッシュ製品事業部門長は「これまで特許が切れた後の医薬品は後発医薬品にシェアを奪われても放置してきた。今後ははきちんと管理して売っていく」と戦略を語る。

 ファイザーは自社製品のの特許失効後に後発医薬品が出ても、「ブランド力」をテコに売り上げを維持する一方、他社の後発医薬品の販売にも乗り出すのだ。

 「黒船が来た」とも揶揄(やゆ)される外資の参入。国内大手後発医薬品メーカーの社員は「新薬と後発医薬品ではビジネスモデルが違う。外資系は国内の後発医薬品メーカーと組まなければうまくいかない」と新たな業界の再編を示唆する。

 経済的なメリットを理由に、後発医薬品導入を進める医療機関が出てきたことも大手に目を向けさせた。

 東邦大医療センター大森病院の小山信彌(のぶや)教授(心臓血管外科)は06年までの6年間、同病院の院長として後発医薬品導入に取り組んだ。2年がかりで47品目をリストアップ。品質を不安視する医師らを説得した。

 「公的病院の75%が赤字といわれるほど病院経営は苦しい。経営を好転するためには医療コストを下げる必要がある」と小山教授。その一つの手段が、後発医薬品導入だった。実際、薬剤購入費が10%減り、人員の増員や最新機器の購入にあてることができた。

 もちろん懸念もある。大きな営業部隊を抱える大手の参入で、後発薬品市場で営業合戦が起こり、営業人件費が薬価に上乗されることを懸念する声が、早くも出ている。

 日本ジェネリック医薬品学会の大会会長を務めた聖マリアンナ医科大病院薬剤部の増原慶壮(けいそう)部長は「安くてよい製品を出すことが、後発医薬品メーカーの使命」とクギを刺している。

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posted by novbzfsqis at 20:25| Comment(16) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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